2019年5月3日金曜日

なんじゃもんじゃの木はヒトツバタゴ!一つ葉トネリコ

なんじゃもんじゃの木

と呼ばれている植物があります。






なんじゃ? もんじゃ!


いつ、どこで聞いた名前なのか、さだかではありません。

けれども知っています。

いつのまにか、覚えていました。

名前の由来がどうなのかというより、それって実在する木なのか?と思ったり。

いつしか年を重ねて大人になって。

絵本の世界やフィクションかと、考えたこともあります。

しかし、

なんじゃもんじゃの木は実在します。




ナンジャモンジャノキと表記されるのが正式のようです。


なんじゃもんじゃの木は「ナンジャモンジャノキ」と表記される

別名を知ると、なるほどと理解できます。




ナンジャモンジャノキの別名


ナンジャモンジャノキの別名は、「ヒトツバタゴ」です。


ヒトツバは、「一つ葉」「一ッ葉」のこと。一枚の葉っぱ、です。

一ッ葉のことを、単葉といいます。


タゴは、「トネリコ」という植物名です。トネリコは、複葉の植物です。

複葉のトネリコに似ているけれども、単葉の一ッ葉である。それが「ヒトツバタゴ」というわけです。



ヒトツバタゴ⇒ヒトツバ タゴ 
    
       ヒトツバ=一つ葉 一ッ葉 単葉
       タゴ=「トネリコ」という植物だが複葉である







似て非なるものゆえの名前


この木、なに?

トネリコ=タゴに似ているよね。

でも、トネリコ=タゴは複葉だよ。

この木、単葉だね。一ッ葉だから。


ナンジャモンジャノキとは、「単葉・一ッ葉である」「複葉のトネリコ・タゴに似ている」ことから、ヒトツバタゴと名付けられました。




ヒトツバタゴの花言葉は、「清廉」です。



なんじゃもんじゃの木となんじゃもんじゃ?


実は、日本各地に「なんじゃもんじゃ」と呼ばれている木が、何種類もあります。

御神木にもなっている「クスノキ」や、「ニレ」「犬桜」「菩提樹」など。

それぞれ、「なんじゃもんじゃ」と呼ばれています。




科と属でチェックしてみよう


ヒトツバタゴは、モクセイ科ヒトツバタゴ属です。

ちなみに、タゴ=トネリコは、モクセイ科トネリコ属。



クスノキは、クスノキ科ニッケイ属。
ニッケイは「肉桂」でシナモンのことです。

ニレは、ニレ科ニレ属。
熱帯雨林では、超高木に育つようです。

犬桜は、バラ科サクラ属。

菩提樹は、アオイ科シナノキ属です。

科と属で比べると、それぞれ違いますね。
「なんじゃもんじゃ」呼ばれていますが、それぞれに異なる分類になっています。



明治神宮のエピソード


現在は、明治神宮の外苑になっている場所。
江戸時代に、家がありました。
庭には名前のわからない木が育っています。

将軍が「あの木は、何の木か」と問われても、誰も名前がわかりません。
困りつつも見事な返しをした人物がいます。
その方は、とっさに「なんじゃもんじゃ」と答えたんだとか。

答えた人物は、徳川光圀。天下の副将軍、のちの水戸黄門さまです。

この「なんじゃもんじゃ」は、大正13年に天然記念物に指定されました。
現在は、2代目です。もちろん、1代目から植え継がれたもの。

植え継ぎを行ったのは、名勝や天然記念物の保存ならこの人と謳われた植物病理学者・白井光太郎博士です。


明治神宮外苑には、いたるところで育てられるようになりました。

さらに、「なんじゃもんじゃ」が描かれている絵もあります。






凱旋観兵式

明治神宮外苑にある聖徳記念絵画館に掲げられているNo.70です。

描いたのは、洋画家・小林萬吾


ちなみに、小林萬吾の孫が、アナウンサーの小林完吾さん。
1985年に、世界で大ヒットした「19」の日本語ラップというかナレーションを担当しています。
19」は、ベトナム戦争従軍兵の平均年齢だった、という内容。
「じゅじゅじゅじゅ・じゅうきゅう」というラップというかナレーションが、強烈です。




まとめ


その地方には珍しい、正体不明の木。しかも立派な木。
そんな木を指して、「なんじゃもんじゃの木」と言うようです。

ナンジャモンジャノキとして定着しているのが、ヒトツバタゴ
なお、明治神宮外苑の「なんじゃもんじゃ」も、ヒトツバタゴです。



written by 水瀬次郎










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